「整備士試験対策!EGR装置とは?」【ミニメカニックTV】第104話

整備士資格試験暗記ポイント『EGR装置』について学んでいきます!

 

 

EGR装置とは、排気ガス再循環装置のことを指します。つまり車の内燃機関で発生する排気ガスの一部を、再度吸い込むための装置です。吐いた息をもう一度吸い込む…というとイメージしやすいでしょうか。

より専門的に言うと、不活性ガスである排気ガスの一部を、インレット・マニホールドへ再循環させ、吸入空気に混合させることにより最高燃料ガス温度を下げ、NOx、つまり窒素酸化物の低減を図るものであります。

 

EGR装置の構造を見ていきましょう。

EGR装置には排気側と吸気側を繋いだパイプに弁がついています。その弁を開閉することで、排気ガスを吸気側に戻す量を調整します。

 

◎EGR装置の3つのメリット

①『排気ガス中のNOxを減らせる』…NOxは燃焼時の温度が高くなったとき、窒素と酸素が反応してできる有害物質です。つまり、EGR装置は燃焼時の温度の上昇を防ぎます。

②『エンジンの冷却の必要がなくなる』…再び吸い込んだガスを、燃焼室で空気代わりに使用すると酸素濃度が低くなります。それにより、燃焼温度が下がります。

③『燃費が良くなる』…先ほど説明した通り、再び吸い込んだガスを燃焼室で空気代わりに使用すると、酸素濃度が低くなり燃焼温度そのものが下がります。すると同時に、燃料の使用量を抑えても燃焼温度が上昇しにくくなります。よって燃費が良くなるというわけです。

 

ちなみに最近の主流は、電磁バルブを採用した『電子制御式EGR』になっています。

 

 

<EGR装置のポイント>

*車の内燃機関で発生する排気ガスの一部を、再度吸い込むための装置

*排気ガス中のNOxを減らせる

*エンジン冷却の必要が少なくなる(※燃焼温度が低下することで、冷却による損失の軽減)

*燃費が良くなる