整備士資格試験暗記ポイント『EGR装置』について学んでいきます!
EGR装置とは、排気ガス再循環装置のことを指します。つまり車の内燃機関で発生する排気ガスの一部を、再度吸い込むための装置です。吐いた息をもう一度吸い込む…というとイメージしやすいでしょうか。
より専門的に言うと、不活性ガスである排気ガスの一部を、インレット・マニホールドへ再循環させ、吸入空気に混合させることにより最高燃料ガス温度を下げ、NOx、つまり窒素酸化物の低減を図るものであります。
EGR装置の構造を見ていきましょう。
EGR装置には排気側と吸気側を繋いだパイプに弁がついています。その弁を開閉することで、排気ガスを吸気側に戻す量を調整します。
◎EGR装置の3つのメリット
①『排気ガス中のNOxを減らせる』…NOxは燃焼時の温度が高くなったとき、窒素と酸素が反応してできる有害物質です。つまり、EGR装置は燃焼時の温度の上昇を防ぎます。
②『エンジンの冷却の必要がなくなる』…再び吸い込んだガスを、燃焼室で空気代わりに使用すると酸素濃度が低くなります。それにより、燃焼温度が下がります。
③『燃費が良くなる』…先ほど説明した通り、再び吸い込んだガスを燃焼室で空気代わりに使用すると、酸素濃度が低くなり燃焼温度そのものが下がります。すると同時に、燃料の使用量を抑えても燃焼温度が上昇しにくくなります。よって燃費が良くなるというわけです。
ちなみに最近の主流は、電磁バルブを採用した『電子制御式EGR』になっています。
<EGR装置のポイント>
*車の内燃機関で発生する排気ガスの一部を、再度吸い込むための装置
*排気ガス中のNOxを減らせる
*エンジン冷却の必要が少なくなる(※燃焼温度が低下することで、冷却による損失の軽減)
*燃費が良くなる