【整備士向け】DIYでもできる!クーラント交換【メカニックTV】

今回は定期的に必要となるメンテナンス、冷却水(クーラント)交換をご紹介!

やり方を間違えるとエンジン破損の恐れも…

 

KTCさんのクーラントを真空引きするツールは、オートサービスショーの動画でご紹介しました。今回は工具をなるべく使わないやり方です。

 

キャップは熱い状態で開くと冷却水が吹き出ることもあるので、クルマが冷めてから開きましょう。吹き出た冷却水に触れると火傷の恐れがあるので要注意。キャップは水を抜く前に開いておくと、空気が入り、水が下から勢いよく抜けます。

(※撮影のためヘルメットを装着していませんが、車両の下で作業する時は頭部を保護することを推奨します)

今回扱っているノートはドレンとフレームの位置関係が悪いので、ホースで排出口を延長して水を抜くことに。水が抜けたらホースを外し、ドレンを戻します。締め過ぎると破損の恐れがあるので要注意。

 

今回使ったのは、冷却水を注入する専用のクーラントチャージャーというアイテム。直接入れても問題ありませんが、ラジエターの注入口よりも水位を高くし、エア抜きの時に補水する手間を省けます。クーラントチャージャーは、水が漏れないよう口にテープを巻いたペットボトルで代用も可能です。

クーラントチャージャーを使って空のラジエターにクーラントを入れます。今回のノートのLLCは原液を使用しますが、ものによっては薄めることも。

オーバーヒートが不安な場合は、抜いた冷却水の量を計測して、それと同量の冷却水を入れる方法もあります。リザーバータンクへの補給や、エア抜き後に同量の冷却水が入れば問題は起こりにくいです。

 

エンジン始動前にアッパーホースを揉んで、ホース内のエアを抜くと作業効率が良いです。このとき手が届くようならロワホースも同様に手で揉んで、エアを抜いておくと良いでしょう。

 

エンジンを始動したら暖房を全開にセットします。ヒーターコアに冷却水を回してエアを抜きます。エンジンの暖気が完了したかどうかは、ラジエターファンが回ったかで判断します。

エンジン回転数を高め、温まってくると水位が変わるので、空にならないよう注意。

 

暖気が終わったら、チャージャーを外してラジエターキャップを再び装着します。そして冷めるのを待ちます。リザーブタンクにも冷却水を注入し、MAXレベルくらいになるように調整します。

作業後に漏れても発見しにくくなるので、作業中に漏れた冷却水は洗い流しましょう。オイルと違って水で落ちやすいです。

 

交換したあとは、こまめに水量を点検し、減った時のため予備を車載しておくと安心です。