今回はブレーキパッド交換のやり方です!パッドの調整についてもご紹介していきます!
サンプルマシンはE12ノート。キャリパーはフローティングタイプです。
キャリパー本体とベースを固定しているスライドピンの下側1本を外し、上側に開きます。パッドにスピリングがあればそれも外し、パッドをキャリパーから引き抜きます。
ローターとパッドの入り口がザラザラしてくるとブレーキ鳴きが発生するので、ブレーキパッドの入り口側の角を斜めに(なめらかに)することでブレーキ鳴きを防げます。工場にブラインダーがあればブラインダーで削り、無い場合は80番のヤスリで削って行きます。
鳴き防止や放熱、ダスト放出のためのミゾも入り口側の角を斜めに削ると鳴き防止になります。
※メカドルは撮影のためしていませんが、粉塵が発生するのでマスクなどの装着を推奨します。
ローターが入ってくる部分を穏やかにして不快なブレーキ鳴きを防ぐ事ができます。サンドペーパーでの手作業も可能ですが、ベルトサンダーなどがあると作業が早いです。しかし角を削りすぎてパッドの面積が減るとブレーキの効きが悪くなるので要注意。
一部車種に使われる大きなブレーキは一般的な車種よりもブレーキ鳴きが大きいです。
ブレーキのキーキー音は混同されがちですが、残量減少の警告音とブレーキ鳴きは別物です。ブレーキを踏んで鳴るのがブレーキ鳴き、踏んでいなくても鳴るのは残量警告音です。
パッドの裏面に取り付けるシムは清掃して交換するパッドに移植します。
キャリパーとパッドが触れる場所にはブレーキ用のグリスを塗布します。
パッドを塗布したパッドを装着し、インジケーターの位置は元通りにしましょう。
ローターが前進方向に回転した時にインジケーターに押す力がかかるようセットします。
パッド交換で厚みが変わる為にツールを使ってピストンを押し戻します。ピストンは専用ツールを使って押し戻します。このときブーツの状態も確認しましょう。パッドにスプリングが付いている場合はそれも忘れずに元の位置に装着します。
キャリパーを元の位置に戻して、外したスライドピンを締め込みます。フローティングキャリパーのパッド交換は分解整備になるので専門知識が必要です。ブレーキは安全性に直結するパートになり、作業は認証工場に依頼する事を推奨します。
作業後にはブレーキペダルをダフってピストンの位置を適正化する必要があります。その後にリザーバータンクでフルードの量を確認。スポーツカーなどの対向キャリパーなら作業はカンタンな上、分解整備にもなりません。